最終更新: 2008/08/30 20:51

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Inside America

アメリカ政治報告

(This report is also available in its original English version.)

ジョージ・パッカード氏

ジョージ・パッカード氏略歴
国際大学学長、ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際問題研究大学院(SAIS)教授、
アジア財団理事、日米財団会長

1956年駐留米軍少尉の時、初来日。東京大学社会科学研究所に留学。63〜65年ライシャワー駐日米大使の特別補佐官。79年からワシントンのジョンズ・ホプキンズ大学高等国際問題研究大学院(SAIS)学長を務める。94年4月新潟県南魚沼郡大和町の国際大学学長に就任。98年3月日米財団の会長に就任。米国を代表する知日派の1人。

パッカード・レポート 5月

予想通り、小渕首相のアメリカ訪問は、大成功に終わった。クリントン大統領とともに、互いを尊重している印象を与えた。経済問題はひとまず棚上げされ、アメリカ国民は、小渕首相のあふれるユーモアに驚き、その謙虚さに魅了された。

小渕首相の訪米は、2つの重大イベントがニュースを独占している時期と重なった。NATO軍によるユーゴ空爆及び中国との関係悪化、いずれも、中国大使館の衝撃的な誤爆によって象徴された。

それ以前にも、ワシントンの政治家は中国のスパイ疑惑が拡大することを恐れていた。今週、米議会下院特別委がスパイ疑惑に関する最終報告を提出し、その恐れが現実に変わった。数週間前から、ニューヨークタイムズ紙にも漏れていたが、報告書によると、中国は過去20年間にわたり、軍事技術を目的としたスパイ行為を行っていた。

誤爆に対する中国の一般市民の反応に、ワシントンは驚きを隠せなかった。専門家によると、世界貿易機構(WTO)への加盟が果たせなかったことで、朱鎔基首相の人気はかなり落ちた。そのすきを狙って、北京政府の「タカ派」がポイントを稼ぎ、学生などを刺激し、組織的なデモを行った。

中国人の中には、大使館の爆撃は誤爆ではなく、意図的だったと信じる人もいると報告されている。これは、間違った考えだ。コソボ問題から脱出するには、国連安保理の手助けが必要とされる。それには、中国の協力とまではいかなくても、中国が拒否権を行使しないことが重要なかぎとなる。

意外にも、アメリカ国内においても、大使館の攻撃は計画的だったという人がいる。過激派のチャルマーズ・ジョンソン教授もインターネットでこの問題を取り上げている。

いずれにせよ、中国との緊張感が高まれば、味方としての日本の株も上がる。最近の日米の友好関係には、そのほかにも理由がある。ガイドライン関連法案が、衆議院によって可決されたことで、ワシントンの政治家は、日本が日米の防衛協力に真剣に取り組んでいることを実感した。また、日米の同盟関係を史上最強のものにしたいという小渕首相の力強い発言も、非常に効果的だった。

結果として、本番を迎えようとしている2000年の大統領選挙で、日米問題が争点としてあげられる心配はなさそうだ。保守的な考えを抱いている人(特にパット・ブキャナン氏)もいるが、日本を「バッシング」する候補は1人もいない。

驚いたことに、ニュージャージー州の元上院議員、ビル・ブラッドリーの人気が急上昇している。民主・共和の両党から出馬を表明している14人の候補者の中で、ブラッドリー氏は最も日米関係を維持するのにふさわしい人物だ。このことについては、また後ほど...。

−ジョージ・パッカード

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