2005年5月2日(月)放送 「東京都初の民間人校長の学校改革」
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リクルート出身で、東京都初の民間人校長となった杉並区立和田中学校の藤原和博先生に話を伺いました。
藤原先生は、2002年4月に着任して2年余り、民間企業で養った経営センスを生かして、さまざまな学校改革に取り組んでいます。

子どもたちが社会で役立つ力を身に付けさせようと、藤原先生が特に力を注いでいるのが「よのなか科」の授業だという。
ある日のテーマは、ハンバーガー店の出店場所を考えてみようというもので、よのなか科では、自分の頭で考えること、そしてそれをわかりやすく人に伝えるコミュニケーション能力の強化を重視している。
藤原先生は「ひと言で言えば、中学校というのは、大人になるための準備をする場所だと思っているんです」、「和田中の総合の時間につきましてはね。1年生から3年生まで、よのなか科の基礎と応用と位置付けていて、学校で習う知識をですね、どうやったら世の中で実際に使える知恵と技術に落とし込めるかということを、徹底的にやっていこうとしているんですね」と語った。
そして藤原先生は、「ゆとり」か「学力」かという議論には、まったく意味がないという。
藤原先生は「学力が低くて良いわけはないけれども、ゆとりがなければ学力は深まらないという、それは真実だと思うんです」、「中学では、たった1つの正解があるわけではないような問題を、大人と子どもたちが一緒に考えていく場というのが、非常に必要だと思うんですね」と述べた。
そうした場の1つが、土曜日に地域の人々や学生ボランティアの運営で行われている自主学習授業「ドテラ」で、藤原先生は、子どもたちが豊かな人間関係の中で、考え方をはぐくむことができるようにと、これまで数多くの地域の人々を学校に取り込んできた。
藤原先生は「多様な大人たちと、斜め関係を築くことが、ものすごく人間形成に大事だし、それこそが生きる力につながるんじゃないかという、わたしは確信しているんです」、「今、わたしがやっている改革はですね、例えば2年間で100ぐらいの改善をやっているんですが、これはどれ1つですね、制度や法律の変更をともなうものはなかったです」と話した。
また、昼休みに生徒たちに校長室を開放するのも改革の1つだということで、学校の現場レベルでできる改革はたくさんあるのに、それを妨げているのは、校長自身の前例主義や成果主義の意識であると藤原先生は指摘する。
藤原先生は「わからないことをやってチャレンジしてみる、失敗しても、それを方向修正してリカバリーしながら、改革を実現していくっていうことは、(校長先生には)非常に不得意な方が多いんじゃないかと思います」と語った。
和田中が掲げる教育目標は「自立貢献」で、大人というのは、自立して社会に貢献できる人のこと。そうした本当の大人を育てる、それが藤原教育の目標だという。
藤原先生は「自分で考えて自分で判断していくという、そういう日本人をつくっていかないと、日本の成熟社会は成立しないと思うんですね。すごく大事な、日本の次の成熟社会を担う市民を作り出すためには、この改革は絶対必要だと思っているわけです」と話した。

藤原先生の日本の教育への提言は「日本の小中学校に3,000人の民間人校長を!」で、まずは全国の公立小学校の1割にあたる3,000校に別の分野で活躍してきた民間人の校長を登用すれば、さまざまなアイデアが投入されて、学校現場の改革が刺激・促進されるはずだということで、この言葉をいただいた。

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