最終更新: 2008/12/05 19:02

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帰ってきた矢部ちゃんのカメラマン日誌

カメラマンのつぶやき

前回、万景峰号取材に張り切って出かけたのに空振りとなってしまい、新潟の美酒美食を堪能しただけで帰ってきた石井カメラマン。おかげで、しばらくは「いったい何しに行ったんだ」と後ろ指さされまくりでした。そこで今回、名誉回復をかけて万景峰号取材に再び挑戦。今度こそは無事に万景峰号を映像に収めることができたのでしょうか。それとも、まさかまた空振りに終わったのでしょうか…。

2003年10月6日 万景峰号よ、今度こそ!

前回、6月10日の新潟港への入港予定以来、およそ3カ月ぶりにその姿を現すことになる北朝鮮の貨客船「万景峰号」は、8月25日(月)の午前中に入港するということがほぼ確実となり、今回もかなり大規模な取材態勢が組まれました。前回、思いっきり空振ったわたくし石井ももちろん、取材メンバーの一員に再び名を連ねました。よーし、敗者復活戦じゃー!

私たち、フジテレビ取材撮影部チームは、全部で5班。そのうち2班は、到着に先駆けて前の週から新潟入り。私は、入港予定日前日の8月24日(日)に新潟港に向けて出発する3班のうちの1班ということになりました。

前回、6月の取材の時は、新潟までの移動は「各班、新幹線で重い機材をひーひー言いながら」と先日のレポートに書きました。が、今回、私のクルーは、念願かなって、車で新潟を目指すことになりました。ふっふっふ。なんと楽なことか。でもこれは別に楽をしたかったからではありません(ま、それも少しはありますが)。今回、私たちは現地でチャーターした小型船で万景峰号をいち早く海上から確認し、そして船からの生中継アンドENG取材という大事な役割を担っていたのです。そのため、通常機材のほかに中継用機材もあり、移動のために車が必要だったのです。(ちなみに、ほかのENGクルーの重い機材もまとめて車で運んであげました。みんな前回よりも新幹線の移動が楽だったと思います)

当日、AM7:00に台場本社を出発。ドライバーの新井さんの運転のもと、VE(ビデオエンジニア)の原君と3人で、一路、新潟を目指しました。車は、順調に走り、高速道路に入ってもガラガラでとても快適。行く前は、果たしてどれくらい新潟までかかるのか少し不安がありましたが、この調子だと思ったより早く現地に着きそうだとひと安心しました。

何回かの休憩をはさみ、そろそろ新潟が近づいてきました。景色も最初と変わり、周りに山並みが目立ちはじめます。きょうの予定としては、PM1:00に取材のベース基地となる新潟総合テレビ(NST)に行き、報道技術のメンバーと合流しチャーター船に向かい、本番同様の海上からの中継テスト、カメラテストを行うこととなっています。 予定の時間より早くNSTに着くと、そこにはすでに先に出発していた報道技術の面々がワンサカ。良い感じの盛り上がりを感じました。

さっそくチャーター船のある場所に出発。今回乗る船は、クルーザーのやや小型版とでもいいましょうか。普段は、釣りに使っているそうですが、だいたい10人ぐらいは、乗船できる大きさです。

今回、お世話になる船長さんたちとともに、技術スタッフ4人、そして船上レポートを担当する森下アナウンサーとでいざ海上に出発。港を出てしばらく進み、外洋に出て、あしたの万景峰号が来るであろうルートに向かいました。程よい所で船を停泊し、中継波出しテスト開始です。場所は外洋およそ5km付近。航行中はさほど揺れを感じなかったのですが、スピードがゆっくりになったり停泊したりすると、かなりの縦揺れ、横揺れを感じました。この状態でカメラを撮るということはかなり大変だと実感しました。最後にカメラで収録したテープを渡すポイントの確認をして、船上テストは終了。

陸に戻り、夕方からはスタッフ全員が集まって作戦会議です。地元NSTの人をはじめ、FNN各局からの応援スタッフ、フジテレビからも、われわれニュース班に加え「めざましテレビ」と「とくダネ!」の専属チームも集結し、あらためてこれだけの大勢の人たちが今回の万景峰号の取材にかかわっているのだと痛感しました。よーし。前回は空振りだったので、今度こそばっちり撮影してやるぜーっ! ちなみにあしたは、AM3:00起床、AM3:30には船にて出発予定です。ひー。早く寝るか…。

8月25日朝。海上は比較的に穏やかです。天気も何とか大丈夫そう。取材にはほぼベストのコンディションです。あとは万景峰号がいつその姿を海上に現すか。

双眼鏡の調整に余念のない森下アナ

双眼鏡の調整に余念のない森下アナ

われわれは沖合5km付近でしばし待機です。そうこうしているうちに1回目の中継スタンバイ、「めざましテレビ」用の森下アナのリポート中継が始まりました。この中継が何回か続きましたが、まだ海上には何も見えない状態。だだっ広い海をバックに森下アナのリポート中継をひたすら撮影、撮るべきものがないのに絵づくりはしなければならず、かなり苦労しました。ふー。
「めざましテレビ」の中継が終わると、こんどは休む間もなく「とくダネ!」の中継。予定ではこのオンエア中に万景峰号が姿を現すはずです。しかし、なかなかその姿が現れません。

海上には、私たちの船だけではなく、他社の船もかなりの数が集まっていましたが、私たちの船長さんは少しでもいいポイントに着けようと頑張ってくれています。ほんとうにありがたいことだなぁ…、などと思っていると、海上のかなり先の方に白い船がかすかに見えました。来たか? 万景峰号か?! 船に乗っているみんなに緊張が走ります。しかし、あまりに遠くて識別不可能、さらにその後ろにも同じような船が出現、うーんますますわからない。ただ、いずれの船もこちらに向けて接近してきているのは間違いないようです。船上の私たちには、もう少し近づくまで待つしかありません。

私たちも少し近づいてみましたが、向こうの船の方もかなりスピードを上げてきているように見えます。だんだんその距離が狭まるのがわかります。森下アナのレポート撮りを開始すると船がますます近づいてきました。手元にある万景峰号のイラストをあらためて見直し、細部を確認。間違いない! 万景峰号だ!!

「とくダネ!」の中継時間の連絡が入りました。その時間にうまく映像的にいいポジションで撮影できればよいのですが、こればっかりは予想ができません。今なら万景峰号はかなり近くに見えます。この状態で、森下アナのレポートが撮れればかなり迫力のある映像なんだけど…。

オンエア時間が近づいてきます。微妙に変わる船の位置。方向を船長さんに小まめに伝え、ベストの位置になるべく近づけてもらいました。

停泊中の万景峰号

停泊中の万景峰号

海上保安庁の船、他社の船が入り混じる中、いよいよオンエア時間です。あとあとのためにVTR収録をしつつ、合間合間に生中継がどんどん入ってきます。なかなか普段はできないことができて貴重な経験になりました。中継の方は、何とかうまくいき、私たちの目の前を走っていた万景峰号も無事、新潟港に入って行きました。海上にポツンと見えてから時間にして1時間ぐらいでしょうか。大きな船体は、あっという間に私たちのすぐ目の前に現れ、港に吸い込まれていきました。
万景峰号停泊後も、私たちは海上の少し離れた所から取材を続けました。海上から港を見ると、北朝鮮関係者と拉致(らち)被害者関係者の方々が集結し、騒然たる光景が目に飛び込んできました。今、この船が日朝間の問題の象徴的存在となっていることをあらためて痛感させられました。

少々お疲れのご様子の 原VEと石井カメラマン

少々お疲れのご様子の
原VEと石井カメラマン

やたらと居眠りばかりしていた前回のカメラマン日記とは違い、今回はちゃんと取材レポートが書けたので少しホッとしています。私事になりますが、VEの原君、報道技術のスタッフ、船のスタッフのみなさんのおかげで、とても有意義な取材ができました。この経験を今後の取材活動に役立てたいと思います。
石井博之

取材撮影部 石井博之

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