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神崎 博
 
各国に取材に出かけると必ず、わたしたちは行った国々で、その土地に根ざした食べ物を探し求めます。それを食べると、その土地の文化が体感できるような気がするからです。そうした食べ物が売られているのは屋台。これに限ります。ディープなほどたまりません! ここでは、そんな「屋台景色」をお伝えします。
 
ハノイのフォーとベトナムコーヒー

ベトナムの屋台フードといえば、真っ先に出てくるのが「フォー」。米の麺(めん)とあっさりした味のスープで日本でも評判です。ベトナムに来るまでまったく知らなかったのですが、フォーの本場はハノイだそうで、そのハノイにある有名店を、地元の人に紹介してもらいました。この店のメニューはフォーのみ。地元の人いわく、うまい店はフォーしかない専門店に多いとのこと。看板メニューの鶏肉の入りフォー(約150円)を注文。鶏のダシが効いたスープは、あっさりした中にもコクとうまみがあります。
麺は、ちょうど名古屋名物の「きしめん」のようで、すこし柔らかすぎる気がしました。もう少し、讃岐うどんのようなコシがあってもいいのかなーと感じましたが、きっとフォーでは、このぐらいがちょうどいいのでしょうと勝手に納得。

思っていたよりボリュームもあり、揚げパンといっしょに食べればけっこう満腹に。ちなみに地元の人は、このフォーを朝ご飯として食べることが多いようです。


フォーのあとは、ベトナムコーヒーを飲みに専門店へ。これまた知らなかったのですが、ベトナムは、世界でも有数のコーヒー豆の原産地だそうです。この店の看板メニュー、金属製のフィルターでドリップする、いかにもうまそうなコーヒーを注文。

お湯を入れて待つこと10分。「そろそろかな?」とフィルターを持ち上げたところ、ぜんぜんドリップされていなくて、コーヒーはカップの底に水たまりのような状態で張りついていました。どうやらフィルターが目詰まりしていたようで、もう1度やり直し、さらに待つこと10分。20分も待って飲んだコーヒーは「苦い」のひとこと。地元の人と同じようにコンデンスミルクを混ぜて飲んでみましたが、これまた微妙な味わい。ベトナムコーヒーは奥が深い...。



マカオの行列のできる飲み物屋

マカオでの取材先の近くに、いつも行列ができている飲み物屋さんがあったので、興味本位で並んでみました。店の名前は「COME BUY」、看板には、日本語で「世界のお茶の特販店」とも書かれています。もともとは、ミルクティーを売りにしている台湾の店の支店のようです。並んでいるのは、学校帰りの女子学生からランチ後のOLさん、買い物途中のおばさんまで、年齢層は幅広いのですが、大半は女性客です。

「なんで飲み物にこんなに並ぶの! これは絶対ウマいはず!」と我慢して待つこと10分。注文を終えると、なぜか番号が書かれたレシートが手渡されました。よく周りを見回すと、列の隣に同じようなレシートを持った人がウヨウヨ。「まだ、待たされるんかいな!」と思った時は、すでに金を払ったあと。仕方なく順番が呼ばれるまで、さらに待つこと10分。飲み物1杯で20分待ち。やっとの思いで飲んでみた感想は、多少味が濃いような気がしましたが、これだけ待つ価値があるかは、微妙...。確かにおしゃれな感じはするので、一種のファッションなのかもしれません。



マカオのポルトガル料理は本場の味?

マカオは、1999年に中国に返還されるまでポルトガル領でした。というわけで本場のポルトガルの味を求めて、ポルトガル人のマスターがいるレストランへ。

そのレストランは、観光客でにぎわうマカオの南に位置するタイパ島という別の島にあります。店は、小粋なポルトガル風のたたずまいに中華っぽい雑多なテイストが混ざっていて、いかにもマカオらしい雰囲気。この店のお薦めはカニ鍋。ワインと煮込んだカニの「だし」が絶妙です。これをパンと一緒に味わいます。また、イカのサラダもさっぱりしたドレッシングが最高です。デザートのプリンも手作り感満点の素朴な味。

この店は、海鮮を基調にした素朴な味つけで、さっぱり好みのわたしは大満足。3年前に行ったリスボンのレストランでの味が思い出せず、「本場の味」かどうかは定かではありませんが、とにかくコテコテ中華料理で疲れ気味の胃袋には、きっと快適に感じるハズです...。