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敷田信之
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| 各国に取材に出かけると必ず、わたしたちは行った国々で、その土地に根ざした食べ物を探し求めます。それを食べると、その土地の文化が体感できるような気がするからです。そうした食べ物が売られているのは屋台。これに限ります。ディープなほどたまりません!
ここでは、そんな「屋台景色」をお伝えします。 |
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| ■健康海藻 |
ここのところ、取材でバリ島に足を運ぶことが多い。少し変わったものでも食べようかと思い、観光客が立ち寄りそうのない裏通りを散策した。すると、あちこちの屋台の看板に「RUMPUT LAUT = (海藻)」とある。「海藻」? 何やら蠱惑(こわく)的で、かつ健康的なにおいがする。今回は、その健康志向の海草屋台を紹介する。
この海藻サラダ、コリコリとした食感と黒みつに唐辛子をあえたような甘辛いタレとの相性が良く、なまぬるいにもかかわらず、あっという間に食べ終えてしまった。ただ、食事というよりは、デザートといった方が正しいようで、腹持ちはあまりよくない。
もう一品、海藻を使った杏仁豆腐のようなものも食べてみたが、こちらもなかなかいける。どうやらバリの人たちは、海藻をデザートとして食しているようだ。
調べてみると、バリ島周辺には、もともと天然の海藻があったのだが、漁が主体だった彼らの生活にとって、網にかかる邪魔なもので、食べるという発想もなかったという。それが10年ほど前に急に変わったらしい。というのも、そのころ、日本をはじめとした国々で、海藻を使った美容ブームが起こり、業者が調べたところ、バリ周辺でとれる海藻の品質が優れていることがわかったからである。それ以来、漁師は、海藻養殖業へと職を変え、中には「海藻長者」と呼ばれる御仁も出てきたのである。
バリ島周辺でとれる海藻は、主に「カトニ」と呼ばれるものと、「スペノスム」の2種で、前者は美容用として化粧品などに、後者は食用に使われている。 海藻を毛嫌いしていたバリ島の人たちも、試しに食べた海藻のうまさにやみつきになったようで、今では年中、老若男女あわせもって海藻デザートを楽しんでいる。 |
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