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■乗り継ぎも綱渡り(ネパール)
(FNN「スピーク」 2007年10月15日放送 
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「あしたから、ネパール。大丈夫?」
マレーシアは、イスラム教の断食月が明け、まさに正月状態。4連休を迎えた初日の夜の電話。取材は、イランで誘拐された日本人の大学生がイランを旅行する前にネパールの小学校でボランティア活動をしていたので、そのネパールでの足跡をたどるというもの。

郊外に広がる畑

行き先はネパールの首都カトマンズ。マレーシアのこの時期は、日本でいう年末年始にあたり、民族大移動のシーズン。翌朝、空港でチケットを買おうとチャレンジするものの、まずカトマンズ行きの直行便は、オーバーブック(座席数以上の予約)40人であえなく断念。次はバンコク経由。これも満席なのでキャンセル待ち。出発45分前にようやく空席を確保し、とりあえずバンコクまで、第一関門突破! 次はバンコクの空港で、カトマンズ行きをキャンセル待ち。こちらも出発直前になんとか座席を確保。ギリギリだったので、走って搭乗口へ。

牛は神様

本当に綱渡りでしたが、なんとかカトマンズまで到着。カトマンズに着いてビックリしたのが、白人観光客の多いこと。アウトドアウェアに身を包んだ老若男女が、ビザカウンターにズラリと並び、入国まで1時間半以上かかりました。

入国早々すぐに取材。まずは、彼がボランティア活動をしていた小学校を探すこと。ただし、手がかりは、カトマンズ郊外の村の名前のみ。ジープに揺られ、舗装されていないガタガタの悪路を走ること1時間。少なくともこの村には、4つの小学校があることがわかり、1件ずつ、しらみつぶしに当たります。

世界遺産の街

1件目がハズレで、2件目に向かおうとしたところ、道路が閉鎖されていて、ジープは通れず。仕方なく機材を抱えて山道を徒歩で。どうやら小学校は山の中腹にあり、歩いたら1時間はかかるとのこと。往復すると2時間かかり、日が暮れて危険なので、あきらめて3件目を当たると、そこがビンゴ! ただし、夜も更けてきたので、翌日の朝から取材の段取りをつけてホテルへ。翌日の取材は順調に進み、学校の取材と彼の下宿先の取材を終え、停電でわたしのナレーションを吹き込んだテープが送れないなどトラブルはありましたが、なんとか2本のニュースを放送することができました。

女子高生の制服が変

カトマンズの旧市街は、古い寺院が軒を連ね、まさに世界遺産の中に人々の生活があるような街でした。
ただ、1つだけ気になったことが、街を歩く女子中高生の制服。なぜかネクタイにズボン姿(写真参照)。聞くところによると、この制服は、イギリスの名門ボーディングスクール(寄宿学校)をイメージしたもので、学校の格が高く見えることから、多くの学校が女子にも同じ制服を採用しているとのこと。残念ながら日本人のわたしには、単なる『コスプレ』にしか見えませんでした。

■熱帯雨林激減の本当の理由(インドネシア)
(FNN「スピーク」 2007年12月13日放送 
WindowsMediaPlayer[high][low])

危機にひんした熱帯雨林

温室効果ガス削減の具体的な内容について話し合う国連の会議が、12月にインドネシアのバリ島で開かれた地球温暖化防止会議(COP13)でした。会議の舞台となったインドネシアで問題となっているのが熱帯雨林の伐採で、違法・合法あわせて毎年187万ha(ほぼ四国と同じ大きさ)もの森林が失われています。昔は、単に材木や紙の原料として伐採されるのが主な理由でしたが、最近はアブラヤシのプランテーションに替えるという新しい理由で熱帯雨林の伐採が続いています。

アブラヤシの実(しぼってパーム油を精製)

このアブラヤシから採れるパーム油が、石油の替わりとなる「バイオ燃料」の原料として注目されているからです。このところの原油価格の高騰にあわせて、パーム油の価格も上昇しているため、手っ取り早くお金がもうかる『金のなる樹』アブラヤシの植樹が急増しているのです。

この熱帯雨林伐採の現場を取材すべく、11月下旬からスマトラ島のプカンバルという田舎街へ出かけました。そこから伐採の最前線に向かうには車で5時間、船で45分。着いてビックリしたのがその伐採現場の広さ。30分歩いても伐採現場の端までたどり着けません。

 
現場でのリポート   熱帯雨林の伐採現場
違法伐採された木材   植林されたアブラヤシ

アブラヤシ農園

現場では、木を伐採したあとに植えるアブラヤシの成長を助けるため「焼き畑」が行われ、一面真っ黒の焼け野原となっていました。当然、この焼き畑でも、二酸化炭素が大気中に放出されます。しかも、このあたりの土は「泥炭」と呼ばれる炭で、一度火がつくと、土の中まで燃え広がるため消火が難しく、長期間の炭の燃焼によって、さらに大量の二酸化酸素が放出されるのです。
(1)熱帯雨林の伐採→(2)焼き畑→(3)泥炭火災 と、いわゆる「三重苦」状態。
この過程で生じる二酸化炭素は20億トン、これをインドネシアの排出量に組み込むと、日本を抜き、アメリカ・中国に次ぐ世界第3位の排出大国になるというデータもあります。本来は、植物が成長する過程で二酸化炭素を吸収するため、「地球に優しい」とされるバイオ燃料ですが、その原料となるアブラヤシ畑を開墾するために広大な熱帯雨林が失われ、大量の二酸化炭素が放出されているのです。