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| ■ASEAN最後の舞台となったマハティール首相 |
10月7日からインドネシア・バリ島でASEAN+3首脳会議が開かれた。
今回は、日中韓の3カ国が共同宣言に署名し、3カ国が経済・社会・文化ばかりでなく、安保の分野でも協力関係を築いていくことになったという大きなニュースが日本メディアの話題の中心になった。
しかしながら、クアラルンプール支局からこの会議に参加している身としては、 わが国のマレーシアの首相に目が行く。実は、マレーシアのマハティール首相(77)のASEAN会議出席は今回が最後となる。今月末に首相の座から引退することが決まっているからだ。
1981年に首相になって以来22年間、文字通り「手作り」でマレーシアを育ててきた。この国が東南アジア有数の工業国になったのも彼の手腕によるところが大きい。今回、最後のASEANの舞台となったこの会議では、彼に対する感謝のセレモニーも行われ、ホスト国であるインドネシアのメガワティ大統領は「常に高い見識を持ち、不愉快なことを言うことをためらったことはなかった」と時折、声を詰まらせなから謝辞を述べた。最終日に行われた彼の記者会見には、日本の記者も多数会場に訪れた。各国記者の質問に対し、丁寧に、かつユーモアたっぷりの言い回しで答えるマハティール首相。
予定の時間をオーバーしても質問に丁寧に答える彼の姿は、小泉首相が同じ日に記者会見した際、時間を理由に質問を待つ記者を半ば無視するように会見場を足早に去っていった様とは明らかに違っていた。ASEANでの日本の相対的地位が低くなったと言われた今回の会議だったが、こんなときこそ、一国の首相が自国の立場を自分の言葉で少しでも時間を割いてアピールすることこそ必要だと感じた。
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| ■豪州出張取材裏話 |
9月13日(土) 海上保安庁の巡視船「しきしま」などが参加し、オーストラリア・ブリスベーン沖で、世界で初めての核拡散防止演習が行われました。クアラルンプール支局から坂本・ハミッドカメラマンの2人がこの演習取材に出向きました。
この演習には、アメリカ・オーストラリア・フランス・日本の4カ国、総勢 800人が参加しましたが、今回の主役はまさに日本でした。
訓練は実戦さながらのもので、日本国籍の不審船をブリスベーン沖で発見したとの情報からスタート。海上保安庁の巡視船「しきしま」、アメリカ海軍の駆逐艦らが協力して不審船を追跡します。そして、訓練開始からおよそ2時間後、停止した不審船内部に防弾チョッキにヘルメットを着用した海上保安庁の特殊部隊がロープを使って乗り込みます。
アメリカ第7艦隊、横須賀基地所属の駆逐艦「カーティス・ウィルバー」からも、海上保安庁からの応援要請を受けた沿岸警備隊の係官が小型ボートで次々と不審船に接近し、合同で「立ち入り検査」に臨みました。
米沿岸警備隊と海上保安庁がこのような演習を一緒に行うのは初めてだといいますが、沿岸警備隊の隊員は「彼らの仕事のスピード、能力はすばらしい」と海保隊員を絶賛していました。
この演習は、米・ブッシュ大統領が呼びかけた「大量破壊兵器拡散防止構想」に基づいて行われたもの。当然、この訓練の背景には核開発問題を抱える北朝鮮などへの軍事的圧力を強め、大量破壊兵器拡散を封じ込める強い姿勢を示す狙いがあります。これについて、北朝鮮は13日付の「労働新聞」で、「アメリカの行動は明らかに軍事的挑発であり、両国関係を爆発的な状況に導く行動である」として反発姿勢を強めています。
...とこれが取材内容ですが、今回の取材裏話は映像の電送システムについて。テレビのニュースの場合、原稿のほかに必ず映像がないとニュースとしては完全なものといえません。今回、艦上で演習の様子を撮影したビデオテープをどうやって東京に送るかという単純かつ最大の問題がありました。 なんせ取材現場は豪州沖200km、とても携帯電話などが通じる地域ではありません。われわれは「インマルサット」と呼ばれる衛星電話を持参し、これとパソコンを使ってカメラに収めた映像を東京へ送るというシステムにチャレンジしたのです。
簡単にいえば、携帯で撮った写真を友達に送るシステムのテレビ版ということなのですが、写真と動画の条件は本当に大きく違います。PC音痴の私としては、事前に講習を受けたメモを片手に甲板の上にはいつくばるようにしながら、なんとか撮影した映像を東京に送ることに成功したのでした。わずか1分間の映像を東京に伝送するのに要した時間は1時間以上。ニュースの締め切り時間が迫る中、船上からの伝送は想像以上に難しいものがありました。船は常に動いているため、電波状態も常に変化するのです。船の進行状況を見ながら常に電波を「バリ3」の状態に動かし続けること1時間、やっと1分間の映像を送ることに成功しました。衛星中継車を使わないで取材したテープを東京へ送るこのシステム、普段から辺境の地の取材が多い私のような特派員にとっては本当にありがたいシステムです。
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