豊洲移転「大きな流れ」「逆らえず」

03/21 00:40
注目を集めていた石原 慎太郎元知事の東京都議会、百条委員会の証人喚問が20日、行われた。
首に貼られた湿布。
その背後には、1人の弁護士と2人の主治医がいた。
石原元知事は、「わたし、2年ほど前に脳梗塞を患いまして、残念ながら、わたし、全ての字を忘れました。ひらがなさえ忘れました」、「記憶を引き出そうとしても、思い出せないことが多々ありますので、これは1つ、ご了承いただきたいと思います」などと述べた。
石原氏の体調不良のため、3時間程度から1時間に大幅短縮された証人喚問。
石原氏は冒頭、築地市場の豊洲移転を決断した責任は認めたものの、移転は既定路線だったと強調した。

自民党・来代都議「決裁したのは、石原元知事自身ですか」
石原元都知事「まさしくそうであります」、「その責任は、わたしは認めます。もちろん」、「都庁全体の流れとして、市場を豊洲に移すということは、大きな流れとして決定していて、わたしも逆らえなかった」

しかし、石原氏の都知事就任直後に市場長となった大矢元中央卸売市場長は、3月11日の百条委員会で、「候補地を挙げて、比較表を作り説明して、最終的に(石原元)知事も、『そうか、豊洲しかないか』という話で了解されたと理解している」と発言していた。
早くも食い違った、それぞれの主張。
さらに、豊洲市場の土地取得の際、東京ガスが78億円を支払い、東京都がそれ以上の追加負担を求めない、瑕疵(かし)担保責任を免除したことについて、石原元知事は「担当の方から、そういう報告を受けた記憶はございません」と述べた。
しかし、この点についても、18日の百条委員会で、契約当時の岡田元中央卸売市場長は、「比較的早い時期に、(石原元)知事にはご説明をした記憶がございます」と発言していた。

共産党・曽根都議「岡田市場長からは、契約の9日前に(石原元)知事に内容の説明を行っていると証言している。百条委員会に出された資料もあります。これでも記憶にないか」
石原元都知事「ですから、何なんですか」
共産党・曽根都議「記憶にない?」
石原元都知事「わたしは記憶にございません。記憶にないものはないんですから。わたしはそれで、何をすべきだったとおっしゃるんですか」

重要なポイントで繰り返された、「記憶がない」。
さらに石原氏は、東京ガスとの交渉は浜渦元副知事に任せていたと、あらためて強調した。
石原元都知事は、「向こう(東京ガス)は売りたくない、こちら(東京都)は買いたくてしょうがない。こういった複雑な交渉を、浜渦元副知事を信頼して任せていた」、「わたしが立ち入って、いちいち細かい問題を詮索する立場はありませんし、わたしにそういう見識もありません」などと述べた。
結局、真相解明には程遠い結果となった、20日の百条委員会。
議会からは再度、証人喚問を求める声も上がっている。
一方で、石原元都知事からは、「非常に厳しい(環境)基準を設置したことは、間違いありません。しかし、ハードルが高すぎたのかもしれません」、「小池知事は、基準にとらわれずに、都民のことをまず第1に考えて、豊洲への移転を実行してもらいたい」などという発言があった。
現在の豊洲市場の環境基準は、当時の石原都知事が設定したもの。
例えば、有害物質・ベンゼンの濃度について、毎日2リットル、生涯70年間飲み続けたときに、がんを発症する人が10万人に1人以下という基準を、飲用水や洗浄水に使わない予定の地下水にまで求めた。
しかし今回、その地下水からは、環境基準の100倍のベンゼンなどを検出。
豊洲市場の安全性を検証している専門家会議で19日、平田座長は「サイエンスとして、大丈夫ですねということは申し上げられる。(移転は)あくまでも、政治的な判断であろうという答えしかできない」と話した。
今後、この「政治的な判断」を迫られるであろう小池都知事は、「市場の信頼、都政の信頼、消費者の信頼を勝ち取るためには、これまでの検証もふまえて、総合的な判断、これが求められる」、「都民の皆さんも、総合的に判断なさるからこそ、こちらはその材料を提供しなければならない」などと述べた。

公式Facebook 番組からのメッセージ

FNN
FNNスピーク
みんなのニュース
ユアタイム