「力の外交」...トランプ氏の思惑とは?

04/08 18:30
真ん中に険しい顔つきのトランプ大統領、周りには側近の姿もとらえられている写真。
これは、アメリカ軍がシリアにミサイル攻撃を行った直後、トランプ氏の別荘の一室で報告を受けている様子。
世界に衝撃が走った突然の攻撃、トランプ氏の思惑は何なのか。
アメリカ・ニューヨークで7日に行われた、シリア軍へのミサイル攻撃に抗議するデモ。
ミサイルが発射されたのは、和やかな雰囲気で行われたという中国・習近平国家主席との夕食会の直後で、習主席にも、攻撃については伝えていたという。
攻撃後に開かれたという国家安全保障会議の写真には、硬い表情のトランプ大統領の近くに、安全保障問題を担当するマクマスター大統領補佐官や、娘婿のクシュナー氏の姿があった。
今回の事態を受け、国連安保理は緊急会合を開催。
アメリカのヘイリー国連大使は「昨夜、アメリカは、とても慎重に行動した。われわれはもっとやる用意があるが、それが必要ないことを望む」と述べた。
「アサド政権が化学兵器を使用した以上、待つことはできない」と、攻撃を正当化したうえで、さらなる攻撃も辞さない姿勢を強調した。
一方、アサド政権側を支持するロシア側は、「攻撃は目に余る国際法違反で、侵略行為だ」などと、アメリカを強く非難した。
シリア政府は、アメリカの攻撃で兵士6人が死亡したと発表。
シリア軍の幹部らが現場を調査する映像を公開した。
一方、アメリカ国防総省は、攻撃後に撮影したという衛星写真を公表。
アメリカメディアは、軍当局者の話として、発射した59発のミサイルは目標に着弾し、シリア機20機ほどを破壊したと伝えている。
化学兵器による攻撃を受け、トルコの病院で診察を受けている人たちは、今回、アメリカが行った攻撃について、「攻撃はいいことだ。アサド政権がわれわれに攻撃できないように、もっと攻撃してほしい」と話した。
サリンの可能性がある化学兵器が、反政府軍の支配地域で使われてから、わずか数日で行われた今回のミサイル攻撃。
6日、攻撃の理由について、「シリアの独裁者アサドが化学兵器を使って、罪なき市民に攻撃を行った。かわいい乳児さえ、残酷に殺害された」と語ったトランプ大統領。
しかし4年前、今回同様、アサド政権が化学兵器を使用したとして、当時のオバマ大統領が武力行使を示唆した際には、「シリアを攻撃するな」、「良くないことが起きるだけで、アメリカが得るものは何もない」と、反対する考えをツイートし、2016年の大統領選でも、シリアへの軍事介入に消極的な発言を繰り返していた。
にもかかわらず、「アメリカ第一主義」を掲げるトランプ大統領が、今回、シリアへのミサイル攻撃に踏み切った理由について、明治大学の海野素央教授は「今回のシリア攻撃で、トランプ大統領は、人道主義的な面を強調しました。『罪のない赤ちゃんが殺された』と、中国や北朝鮮も、人権に反したことを行っています。中国はチベット問題、北朝鮮は拉致被害。そこをトランプ大統領は、世界に訴えることができる新しいカードを持ったわけです」と話した。
人道的な面を強調することで、中国や北朝鮮をけん制する狙いがあるとの見方。
一方で、選挙公約でもあった医療保険制度改革「オバマケア」の廃止に失敗するなど、内政が行き詰まっていることも、今回の攻撃の背景にあるのではないかという。
海野教授は「トランプ大統領は、内政で八方ふさがりの状態でした。国民の目をそらせたかった。シリア攻撃は、その意味も含まれています」と話した。
そうした中、行われた2日目の米中首脳会談。
トランプ大統領は「われわれは中国との関係で、素晴らしい進展を得た」と述べて成果を強調し、関係構築をアピールした。
しかし、焦点の北朝鮮問題については、協力拡大では一致したものの、場合によっては独自の対応をとるとしているアメリカとの溝は、深いままといえる。

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