あといっぺん頑張ろう 被災者の決断

04/14 18:40
熊本地震の発生から1年。震度7の本震で、熊本・西原村の大切畑地区にあった家屋は、そのほとんどが倒壊する大きな被害を受けました。
倒壊した住宅があった場所は、被災地を少しでも華やかにと、2016年にボランティアが植えた菜の花が咲き誇っています。
しかし、かつておよそ100人が住んでいたこの集落で暮らすのは、現在わずか5人。
そんなこの集落に、2016年、カフェをオープンさせた人がいます。

熊本・西原村、中村秀幹さん(88)。
伊藤利尋キャスターが初めて出会ったのは、1年前の4月16日。
去年4月の熊本地震で震度7を観測し、ほぼ全ての家屋が倒壊した西原村大切畑地区。
中村さんは、カメラの目の前で、倒壊した家屋から救出された。
そして、妻の利子さんも、無事に救出。
中村利子さんは「もう1年になりますね...」と語った。
あの日から1年、大切畑地区を離れ、今も仮設生活を続けている人々は、複雑な思いを抱えていた。
大切畑地区の元住民は、「わたしたちも大切畑がいいけど、いられないから。家がないから、壊してしまうし」、「自分としては残りたかったけど、家族が戻りたくないと言っているので。家族が一番、みんなで決めたので仕方ない」などと話した。
県道28号、西原村と南阿蘇村をつなぐ区間は、道路の復旧作業がまだ完了しておらず、今なお通行止めが続いている。
土砂崩れがあったあの斜面は、今もむき出しのまま。
進まない復旧が、故郷に戻ることを阻む一方、1年という時間の経過とともに、前向きな気持ちを取り戻した人がいた。
自宅に大きな地割れが生じ、家屋が倒壊する被害に遭った、坂田善昭さん。
2016年5月、坂田さんは「ちょっともう住めません。地区の人と話して、どうなるのか見て決めたい」と話していた。
坂田さんは「あの時は、あまりにも悲惨な状態で沈んでいたんですけど。これだけ皆さんに応援してもらうと、あといっぺん頑張ろうという気になります」と語った。
震災前、大切畑地区には、27世帯91人が暮らしていたが、現在も寝泊まりをしているのは、わずか5人だけ。
その中の1人で、この土地に住み続ける道を選んだ女性と出会った。
2016年10月にオープンしたカフェ「Sakota Sweet(ココロトカラダニヤサシイスイーツ)」。
震災後、大切畑で再スタートを切った唯一のお店。
店を切り盛りする坂田 まゆみさん(56)は「ここでお店を始めるのが、自分たちにとって一番かなと」と話した。
震災前から、お菓子や総菜の販売をしていた坂田さん。
自宅の倒壊は免れたものの、隣接する加工場が倒壊。
しかし、店の再開を望む声に答え、店舗を新設した。
客は「昼も弁当とかあって、いつも利用してる。熊本の復興に元気をもらってる」と話した。
坂田 まゆみさんは「うちに人が集まってくれるのは、うれしいですよね。拠点になればいいかな。いろんな形で、違った形で、『新しい大切畑』になればいい」と語った。
人々の心の中にまかれた復興の種が、いつか花開くはず。

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