政治主導「融和ムード」 合同チームには「不協和音」

02/12 18:40
平昌(ピョンチャン)オリンピック、北朝鮮の実質No.2・金与正(キム・ヨジョン)氏の韓国訪問に、韓国側も厚いもてなしで融和ムードを盛り上げた。一方、急きょ結成された南北合同チームのメンバーの間には、不協和音も生じている。
11日夜、韓国から専用機で北朝鮮に戻った金与正氏ら一行。
金正恩(キム・ジョンウン)委員長の妹で、故・金日成(キム・イルソン)主席直系の親族として、初めて韓国を訪れた与正氏。
日本やアメリカが北朝鮮への制裁などで足並みをそろえようとする中、北朝鮮の実質No.2の訪韓は終始、融和ムードが演出されていた。
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と並び、ソウルで11日に開かれた北朝鮮の美女楽団「三池淵(サムジヨン)管弦楽団」の公演を観覧した与正氏。
時折、笑顔を浮かべ、親密そうに話し込む姿も見られた。
公演では、韓国のアイドルグループ「少女時代」のメンバーがステージに上がり、南北統一を願う歌を披露。
一緒に観覧していた、北朝鮮の金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長が、涙をぬぐう姿も。
12日朝の北朝鮮の労働新聞は、与正氏と文大統領が並んで観覧した様子を、写真つきでトップニュースで報じている。
10日、会談の前に、前日に行われた開会式に参加した与正氏を気遣った文大統領。

与正氏「またお目にかかりましたね」
文大統領「昨日は寒い中、夜遅くまで大変ではなかったですか?」
与正氏「はい、大統領に気を遣っていただいたので、不便なく過ぎました」

専門家は、この日の与正氏との会談に、韓国側の配慮がうかがえるという。
龍谷大学社会学部の李 相哲教授は、「韓国は両方に気を遣って、文大統領が真ん中に座ったのかなっていうふうにみられる」と話した。
本来であれば、文大統領の前に座るのは、北朝鮮の代表団団長の金永南氏のはずだが、文大統領は、与正氏と永南氏2人の間に座っていた。
李 相哲教授は「断然、与正氏の方が力がある。しかし、礼儀上、与正氏だけを大事にすると、問題なので、両方に気を遣ったとみられる」と話した。
一方、北朝鮮のメディアも、与正氏を特別な存在として扱っている。
11日付の労働新聞。
その写真を見てみると、目につくのは与正氏の姿。
文大統領との2ショットも、与正氏だけ。
そんな中、アイスホッケー女子の南北合同チームの試合会場で、独特な応援を見せたのは、北朝鮮の「美女応援団」。
試合は、与正氏と文大統領も観戦したが、スイスに大敗。
その後、開かれた韓国と北朝鮮の選手による会見では、融和ムードとは一転、不協和音も。
北朝鮮のチョン・スヒョン選手は「裂かれた2つより、1つの方が強い」と話した。
北朝鮮の選手が、合同チームの意義を強調したが...。
韓国のパク・ジョンア選手は「北朝鮮が来ることで、出場できない韓国選手が出る」と話した。
韓国の選手からは、本音ともとれる胸の内が。
さらに、与正氏や文大統領が観戦する中で戦ったことについて、質問されると。
北朝鮮のチョン・スヒョン選手は「本当に最高の栄誉です」と答えた。
一方、韓国のパク・ジョンア選手は「特に何か変わるものはありません」と答えた。

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