“時間差の災害”に警戒 専門家の解説です。

07/09 18:36
死者100人以上を出した、平成史上最悪の豪雨。
被災地の天候は回復してきていますが、今後も十分に警戒する必要があり、特に時間差で発生する被害について注意が必要となります。
防災システム研究所・山村武彦所長の解説です。

(「時間差増水」とは、どういったものなのか?)
普通は、上流に降った雨が時間差で下流で増水することを言うんですけども、もう1つ、今回のように大量に染み込んだ雨水が地下水になって、今度は斜面だとかに噴き出してくる。
それが、渓流沿いに集められて、上流では何でもないが、下流で氾濫しやすい。
特に下流は、今回の長雨で川底に土砂が堆積して氾濫しやすくなっている。
そういったことを「時間差増水」と言います。

(そして、もう1つ、「時間差崩壊」とありますが?)
時間差崩落とも言うんですけども、一般的な土砂崩れというのは、表層の50cmから2メートルぐらいの表面の土砂が大雨と同時に下へ崩落します。

もう1つは、雨が降ったあと、深く染み込んだ先に岩盤があって、水が通しにくいところと岩盤の間に地下水が時間差で染み込んで行きます。
それによって、その上の岩盤がかなり深いところで深層崩壊、崩落します。
この場合は、大量の土砂になりますから、場所によっては1km先まで影響を与えることになるので、大変大きな被害が出る可能性があります。
そのため、時間がたっても油断は禁物と。

(簡単に家に戻るなという話に聞こえるが、そういうことか?)
場所によりますが、原則として、これは避難勧告、避難指示が出たエリア、あるいは、警戒区域に指定されたエリアは、勧告指示が解除されるまで避難をしておくのが原則です。

(ただ、土壌の性質で時間差崩壊や時間差増水とかあるとすれば、隣町が解除されても、こちらがまだだめだという状況も当然考えられる。その意味で言うと、今回、さまざまな災害が起きた地域というのは、土壌の質として特殊な状況、性質というのがあるのか?)
西日本には、多く「真砂土」というものが分布しています。
これは、地表に保水量があるんですが、ところが一定量を過ぎると一気に崩落する性質もあって、場所によって、実際には、わたしはエリアごとにリスクは異なるので、きめ細かく避難解除するところもあってもいいと思います。

ただ、今の自治体の状況では、念には念を入れてなので、どうしても避難勧告を出すのはいいが、解除は遅れる傾向にあります。

(避難されている人からしたら、1日も早くという思いがあると思うが、長引きそうな感じか?)
そうですね。でも、油断は禁物です。

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