再生も焼却も“限界”プラごみの現状

12/05 13:25
シリーズでお伝えしている「地球環境SOS」。

レジ袋のようなものや、皿のようなものはごみです。

これらすべてが、インドネシアの海岸で死んでいたマッコウクジラの胃から見つかったものです。
その量、あわせて5.9kg。

クジラは、このごみが原因で死んだといわれています。

こうしたプラスチックごみの量は、35年前には、世界で年間5,000万トン程度でしたが、年々増え続けていて、2015年には、およそ6倍の3億トンを超えました。

また、プラスチックごみの流出により、漁業や観光などに、年間およそ1兆4,500億円の損害が出ているとの報告もあります。

そんなプラスチックごみ、日本国内でも行き場を失い、処分できない状況になっているのをご存じでしょうか。

現場を取材しました。

東京・大田区にある、ごみ処理工場。

日本全国のメーカーや公共機関から出たプラスチックごみを、毎日70トン受け入れている。

運ばれてきたごみは、ベルトコンベヤーを通って手作業で仕分けられ、プラスチック以外のものが混ざった粗悪なものと、リサイクル可能な質の高いプラごみに分別される。

分別されたプラごみは、ブロック状に固められ、リサイクル業者に引き渡されていく。

この処理工場で今、困ったことが起きているという。

これまで、日本で出るプラごみのおよそ15%は中国に輸出され、埋め立て材や燃料として利用されていた。

しかし2018年1月、中国の環境省は、環境汚染を深刻にしているとして、廃棄プラスチックなどの輸入を禁止した。

東港金属生産部・町田秀雄部長は、「日本国内のリサイクル製品加工会社の母数は変わらない。中国に行っていたものが輸出できなくなったため、原材料がこの(中間処理)市場に余る現象に」と話した。

日本が中国に輸出していたプラごみは、2017年の1年間で140万トン。

それが、日本国内にとどまり、リサイクルできる限界を超えているという。

一方、ごみを燃やした熱で発電する、「サーマルリサイクル」の国内最大の施設。

1日550トンを焼却するこの施設でも、処理の限界を迎えているという。

東京臨海リサイクルパワー営業部・森貞彦部長は、「今、入ってきている量の30%以上をお断りしていると思う」と話した。

リサイクルも焼却もできないプラごみ。
このままだと、処理業者が受け入れを制限せざるをえないという。

町田部長は、「滞留を防ぐためには、受け入れ制限しかないですね。街にポイ捨てごみが増えていくおそれも、なきにしもあらず」と話した。

ごみ「そのもの」を出さない取り組みとともに、新たな技術開発も世界的な課題といえそう。