スピーク特集
2008年7月2日放送
尾瀬国立公園が本来生息していなかったニホンジカの侵入という問題に直面しています。
尾瀬国立公園が本来生息していなかったニホンジカの侵入という問題に直面しています。
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「夏が来れば思い出す はるかな尾瀬 遠い空」と歌に歌われる尾瀬国立公園が今、本来、尾瀬には生息していなかったニホンジカの侵入という問題に直面しています。
「夏が来れば思い出す はるかな尾瀬 遠い空」と歌に歌われる尾瀬国立公園が今、本来、尾瀬には生息していなかったニホンジカの侵入という問題に直面しています。

カメラを警戒することもなく、植物を食べるニホンジカの群れ。
日中に尾瀬の湿原でニホンジカの撮影に成功したのは、今回が初めてとなる。
夏の観光シーズンが始まった尾瀬。
たくさんのハイカーが、美しい自然を求めて訪れている。
ハイカーは「素晴らしいですね」、「いろんなお花がたくさんあって、鳥もいっぱいいるし、楽しみの1つかな、写真撮るのってね」などと話した。
尾瀬にある山小屋「尾瀬沼ヒュッテ」の支配人・平野豊幸さん。
長年、尾瀬を見続けてきた平野さんは、深刻化するニホンジカの被害を心配している。
平野さんは「去年まで食べなかった植物とかも、ことしは食べているような感じなので、シカは増えてると思いますね」と話した。
平野さんは、シカに食べられたニッコウキスゲを見つけ、「これ、ニッコウキスゲ。頭ないじゃないですか。それ、シカが食べた跡」と話した。
尾瀬を代表する花「ニッコウキスゲ」の葉は、まるで鋭い刃物で切り落とされたかのようだった。
辺りには、土を掘り返した跡もあった。
いずれもニホンジカの仕業だった。
10年前のニッコウキスゲが咲き誇る尾瀬の写真と、2007年の同じ場所の写真を見比べると、花の数が明らかに減ったことがわかる。
そもそも生息していなかったニホンジカが尾瀬で確認されたのは10年前。
隣の栃木・日光から山を越えてやって来たとみられている。
今では、尾瀬のニホンジカは、500頭以上にまで増えているという。
ニホンジカが生息範囲を広げた理由の1つに挙げられるが温暖化。
環境省尾瀬自然保護官の藤田道男さんは「これはどこまで確実かっていうのはわからないんですけども、地球温暖化によって雪が少なくなっていると冬に死ぬシカが雪が少ないので、死ぬシカが減ってしまって、その結果、全国的にシカが増えていると。その増えたシカが尾瀬にも侵入するようになったというふうに考えられます」と話した。
美しい自然が残る尾瀬。
10年後、20年後にこの景色はどうなっているのか。
ニホンジカは、自然の宝庫に迫る環境の変化を警告している。

地元自治体は、6月からニホンジカを捕獲して、行動範囲や尾瀬への侵入経路の調査に乗り出している。
しかし、抜本的な対策は見つかっていない。
(取材: 福島テレビ)
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