冬の芸術品 “樹氷”に重大危機 いつ倒れるかわからない!?

01/08 19:01
冬の芸術、蔵王の樹氷。
今、その美しさに重大な危機が迫っている。

多くのスキーヤーやスノーボーダーが雪を満喫する、東北最大級のスノーリゾート、蔵王。

特に、ここ山形・蔵王の魅力は、これから見頃を迎える樹氷。

樹氷が見える山頂には、ロープウエーに乗って行く。
厳しい寒さで、ゴンドラ内部は凍っていた。

標高が上がるにつれ、眼下に広がり始める樹氷。

平均気温、氷点下10度から15度という寒さと、平均風速10メートルから15メートルの吹雪。
これらの過酷な環境が作り上げる、冬の芸術品。

8日はあいにくの空模様だったが、晴れた日には、こんもりと雪をまとった樹氷が織りなす幻想的な風景が、見る人を圧倒する。

中学生は、「小学生のころに、塾で樹氷について習って、その時から見たくて。きれいとしか言いようがない」と話した。

また夜には、カクテル光線にまばゆいほどの絶景が浮かび上がる。

ところが今、この樹氷が重大な危機にひんしているという。

林野庁 山形森林管理署・船津浩章地域林政調整官は、「今、樹氷がついているんですけど、(木が)枯れている状態に樹氷がついている。(樹氷が)いつ倒れるかわからない。そのへんは、わたしどもも調査している」と話した。

いつ倒れるかわからないという大ピンチ。

そもそも樹氷は、日本海側からの風で運ばれた雪雲の中の水滴が、アオモリトドマツの木に着氷してできる。

凍りついた枝や葉の隙間に多くの雪が取り込まれ、さらに成長。

1月下旬から2月にかけて最も大きくなり、「アイスモンスター」と呼ばれるようになる。

しかし、2018年の秋に取材した際、本来は緑の葉をつけているはずの木の一部が枯れていた。

原因とみられるのは、木に無数の穴を開ける、キクイムシによる食害。

付近では、3年前の6月、アオモリトドマツへの食害を初めて確認。
2018年秋の調査では、山頂付近のほぼすべての木で、立ったまま枯れる「立ち枯れ」が確認された。

被害が深刻なのは、スキーのコースでもある標高1,580メートルから頂上の1,660メートル付近で、さらに、標高の低いエリアにも被害が拡大している。

雪の重みで枝が落ちたり、幹が折れたりすれば、樹氷そのものができなくなってしまう。

この事態に観光客も「残したいものですね」、「今のうちに見とくほうがいい」などと話した。

「樹氷ロマン」と書かれたお土産物などもあり、樹氷は、地元にとって大事な収入源でもある。

土産物店の店員は、「樹氷がなくなると大変困ります。蔵王といえば樹氷です」と話した。

林野庁 山形森林管理署・船津浩章地域林政調整官は、「(再生は?)これが難しくてですね。わたしどもで調査したら、70〜80年ほどの樹齢で立っている木で」と話した。

今後は、被害が少ない標高の低いところから、標高が高いエリアへの木の植え替えを検討している。

(さくらんぼテレビ) (さくらんぼテレビ)

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